――確かに、クラウドにはITのヒエラルキーがありませんよね。
そうです。従来はエンタープライズ向けのITが優れていて、コンシューマ向けのITは下位に見られていましたが、クラウドなら中堅中小企業もコンシューマも、エンタープライズと同じ品質のITを利用できます。高品質なITを、誰でも使える時代になったのです。多額のIT初期投資も不要ですから、企業規模を問わずグローバルにビジネスを展開することもできます。
過去(高度経済成長期以前)の日本企業には、モノや資産がありませんでした。その中でもR&Dをし、業務や生産のプロセスを改善することで、欧米企業に対し競争優位を作り上げたのです。それがいつの間にか、「所有した」資産が足かせとなっているのではないでしょうか。持たざる者から持つものへと変わったことで、資産が負債になってしまうのです。クラウドは、日本企業のビジネスのあり方を見直す、つまりルールチェンジをするための機会になるはずです。